10、軌道修正

時は2008年4月

 

NPO設立に向けて動き出そうと思っていた所に 「2つ」の軌道修正をしなくては

ならない状況になってしまいます。それは「代表」というポジションでのプラン。

 

当初僕が考えていたNPOサプライズの代表は以前も書いたかもしれませんが 天城

「かたつむり足立さん」でした。 地域のリーダーでもありますし、ご自身でご商売

もされている方ですから感覚が素晴らしい! しかし何度かご相談をさせて頂いている

うちに それが「×」になります。理由としては色々な事があったと思いますが やはり

ゴミ拾いにそんなに多くの時間を割く訳にはいかないし、中心となると色々面倒なこと

例えば書類とか様々な事で支障が出ます。そして1番危惧されていたことは「スピード感」

でした。 当時ぼくは足立さんに「速過ぎるんじゃないか」と何度も何度もアドバイスを

頂きました。 ゴミをみんなで拾ってから1ヶ月でNPO化なんてと。もうひとつ その時

足立さんからお聞きしたのは お店の名前の由来 「かたつむり」というのはご自身の

正確とかスピードを表しているんだよと言われたんです。そこで足立さんへの代表オファー

は立ち切れになります。

 

「もうひとつの修正」

僕はこの時 浄蓮の滝でジェラートのお店を営んでいました。そしてこの活動自体も地域

でいえば「茅野区」というところになります。僕の場合は24歳でこの場所に静岡から移り住んで来たのですが、やはり大恩人というか親父代わりというかどうしてもご意見をお聞きし

なくてはならない方がいました。それが浄蓮の滝 伊藤理事長です。

仮にもこの地域で僕が仕事ができたのは100%理事長のおかげでしたし、NPOと言っても

「法人」を設立するに当たっては 必ずご相談しなくてはならない方だったんです。

もちろん僕自身は 「速過ぎる」のか それとも「ナンセンス」なのか 判断をお聞き

したかった部分がありました。

この日、僕は天城のある温泉宿へと向かいます、そこに理事長がいらっしゃっていたから

です。30分ほどでしょうか、入り口にある囲炉裏の所で用事を済まされるのを待ってい

ました。すると・・・廊下の奥から歩いてこられたんです。

 

「なんだ、どうした?清太」 と言われ

 

「少しご相談がありまして」 と言うと

 

「そっか、待ってるって事はそれなりの事かな、どした?」と僕の前に座られたんです

 

僕は事情を説明しました、 ゴミを拾いだした事、それを定期的に始めた事 そしてそれを

NPO法人として設立したいということ。 実際この時僕は理事長に「ダメだ」と言われると

思っていたんです。なぜなら やはり仕事が第一ですしね、NPOを設立して疎かになること

はNGだと思っていたんですが、返って来た答えに少し驚きました

 

「お前の事だから、ちゃんと練ってあるんだろう。がんばってやってみろ」

 

ちょっと驚いたと同時に 感謝の気持ちがこみ上げてきました。

 

「ただし、代表はお前がやれ。回りくどい事と気を使う事はしなくていい それが条件だな」

 

と真剣な顔でおっしゃったので、やべっと思いましたが、それだけ考えて

頂いてるという感じで 本当に感謝でした。 

そう この時点で2名の代表の候補の方から 実際に僕が代表へと就任するという形に

なったんですね。裏方で居ようと思ったのですが そう簡単にはいきませんでした。

 

 

ここで 僕自身 腹をくくるという事になった訳です。

 

ここからのスピードは 実は今までより遥かに速くなっていきます。決定する

スピード自体が変わった為ですが・・・ さて この時までに実はNPOの名前

どうするか決めていなかったんですね。 そしてメンバーも。。。

 

ここから メンバーへの声かけが始まって行きます

 

 

つづく