静岡県景観セミナー 熱海起雲閣

起雲閣で「次世代へつなぐ美しい伊豆」をテーマに、講演をさせて頂きました!


会場には100人越えの方がいらっしゃっていた?と思いますが、意外に伊豆の方が半分で


静岡県中部地区の方も結構多かったです。 


内容としては今年度から静岡県で取組む「景観まちづくり」。 そして伊豆半島を今年度は


重点地区として考えているという事で 僕自身が今まで経験してきた事を中心として1時間半


お話をさせて頂きました。 とはいえ僕の場合 普段講演をさせて頂く時にはスライドは同じ


事が多いのですが、今回ばかりは少し違いました。 というのも「景観」というワードが


物凄く広いからです。 伊豆の景観を作って行こうと言っても 看板や街路樹? それとも


山・川・海の保全? 歴史的文化の保存? 僕の頭の中の範囲はドンドン広がって行きました。


景観行政 というものを調べたり、 景観まちづくり というワードを考えたり。


考えれば考える程 全てのセクションに関わってくる広範囲なものになってくるのです。



「熱海田邉副市長とのディスカッション」


景観のお話を打診して頂いてから僕はまず 「この方に少しお話を聴かせて頂こう」と思ったのが


熱海副市長の田邉さんでした。 熱海のシティープロモーションなどを仕掛けていらっしゃる方で


僕が尊敬する方。 伊豆の景観の方向性などのヒントがつかめればという思いでした。


お伺いすると熱海市の菊地さんから まずは熱海の景観まちづくりの方向性についてレクチャーを


して頂き その後に伊豆全体の方向性について副市長と菊地さんとディスカッション。


そこで頂いたヒントが この本でした。

 

熱海市教育委員会が出している 「あたみ」という教科書です。 お聞きすると副市長が着任


された時、1番最初に熱海の事を学ぶのに職員の方から これを渡されたそうです。


小学生用の本で とてもわかりやすく「熱海」の事が書いてある。この時に「これだ!」


と直感的に思いました




「2つの方向性」


このディスカッションの1週間ほど前に 伊豆の地方創生会議に民間として出席させて頂き


自分の意見をお話させて頂いたのですが 実際いまの世の中には2つの方向性があり、その


どちらを選択するかで施策は変わってくると思っているのです。それが「今か」「未来か」


未来の若者達の為に これからの地方創生をするならば未来への投資をする方向性の施策を


練らなくてはなりません。 だから「誰の為の地方創生か」という目的の明確化の問題です。


とはいえ 世の中の問題は多岐にわたっていますから一概には言えないのも事実です。


景観もまったく一緒で どこから手をつければと思っていましたが やはり答えは「未来」


だと「あたみ」という本を見て思いました。(僕自身未来派なので)


この時に思った事は 「もっと地元の子ども達 伊豆の子ども達が 伊豆へ遠足へ行く」


という事が出来ないのか? ただ景観ポイントをピックアップするだけじゃなくて もっと


学習を入れて 地域を学ぶ「地域学」として出来ないだろうか。いま伊豆市未来塾の卒業生が


携わり 子ども達と作っている冊子「くるら」の様に 地域密着でいけないものかと思いました。


企画で言う「中長期の戦略」とすれば 10年スパンで伊豆の地域を考えてくれる人を育てる


事が大前提になります。 子ども達が地元を学ぶ機会が少ないし、地元の人と会う機会も少ない


未来を作る方法も学んでこなかったというのが僕らの時代かもしれません。でも結局 これからの


縮小社会にこのままでは対応が効かなくなってくると考えます。


伊豆は 伊豆らしい オリジナリティーなことを始める時期に来ていると思います。


もちろん地域の人達がそれを 良しとしないのであればやる必要性はありません、景観というのは


クライアントがいないものですから、しかし景観というモノ自体は多くの範囲に関わっていて


主にいうならば「まちづくり」というモノになります。 これから空家も増えるし 雑草も増える


山も放置ならば 畑も放置 担い手は不足するのは見えていますからね。


是正するなら 今日やることが10年後の今日に役立つ事を積み重ねて行くしかないですよね。


それが今回の景観づくりで 最初に思った事でした