地域おこし協力隊ってなんだろう。

 

伊豆市でも地域おこし協力隊を募集開始した。今まで多くの市町村で実施して来た施策です。

 

この受け入れをするという前から地域おこし協力隊に関しての色々な話は聞いていました。

 

あるサイトを見ていたらなるほどと思うあったので紹介します。

 http://www.jimo.co.jp/event/5841/

 

【どんな仕事するの?】

受入地域によって様々なようです。役場の観光課や企画課などの部署に配属されることもあれば、好きになんでもやっていいよというところもあるらしい。

これまでの事例を見ていると、役場や既存の地域活性の団体に属する場合は、お祭りの企画をしたり物産展で特産物を販売したり、イベントの司会をやったり、観光案内をしたり。割と役場のイベントになんでも関わる形が多いようです。

好きにやっていいよタイプの人は、本当に好きにいろいろやってます。シェアハウスをやったり、婚活イベントを企画したり、農業を手伝ったり、アウトドアのインストラクターをやったり。この違いは本当に受入地域の方針によって様々。



なるほど、しかし今回の伊豆市での受け入れは仕事の内容が決まっているので発想を自由に出来るところはすぐには出来ません。地域おこし協力隊というのはニーズがあってこその仕事だと僕自身は思っているので単純に自分がやりたいことをするのは仕事ではないと思います。そして自分自身の講座でもよく話しますが、まずは「基礎」があるから「応用が利く」という事だと思うのです。

自分の場合はものすごく跳ねっ返りで仕事だけしていれば良いと思っていたので地域とあまり関係を持つ事がなかった感じです。たまたま仕事をしていた地域の皆さんにかわいがってもらっていたので今の自分がありますが、本当に地域というのはちゃんとしないとダメだと今更ながら理解してきました。(飯倉)

 

【ただし、課題もある】

全国の地域おこし協力隊の受入は徐々に増え、現在では全国で600名以上の方が地域おこし協力隊として活動していらっしゃいます。ただし、そこには課題も多いようです。


①何をしていいのかわからない

役場のとある部署や既存の団体に属する働き方であれば、現在の団体の活動延長でやることはあるのですが、「とりあえず採用してみた」という自治体も多くあるようです。本人の能力に強く寄ってしまい、成功するパターンと失敗するパターンが極端化しているようです。


思うにこれは地域おこし協力隊に限らずどんな仕事にでも当てはまる事だと思います。特にこの手のものは「与えられた仕事」よりも「考えつく仕事」をしなくてはならない部分がありますから発想力も大切なツールになりますね。伊豆市が募集する3つのうちの2つ 情報発信と鹿皮での商品開発などはクリエイティブな部分が必要となってきますから、相当やり甲斐があるのではないかと思います。がしかし!これもまずは地域との関係をちゃんと構築してからの話になると考えます(飯倉)


②任期終了後に定住しない

本来の目的は任期終了後も定住することではありますが、任期中に支払われていたお給料分を補う収入を何らかの形で得なければなりません。中には任期終了後も役場の職員として採用されるケースもあるようですが、見渡しても簡単に仕事は見つからなさそうな過疎地という話です。


この件に関して、伊豆市では観光業や介護職に関しては「人手不足」になっています。またその他の仕事に関しても足りない状況が続いています。景気の動向もありますが、実際は仕事を選ばなければ仕事はあると思います。あとは「何の為に働くのか」という目的の明確化が必要となってくるかもしれません。都会で暮らしたいと考えれば伊豆市で暮らすことは無理になってしまいますが、空気もよくて人も良いそして暮らしやすいという だから伊豆市に住みたいとなれば働き方は違ってきます。任期の間は給与が保証されているので、この間に様々な考え方を整理していけばよいと思います。もちろん周りが相談にのりますが、もちろん自分が学んでいかければ相談すら乗ってもらえないと思います(飯倉)


③熱意が強すぎて打ちのめされる

意外と多いのはこのパターンだと聞きます。「地域を元気にしよう!」と熱意をもっていても、”ヨソから来た人”に対する地元の人の視線は最初はけっこう冷たかったりもします。誰でもがウェルカムではないことを覚悟していかないと、打ちのめされて立ち直れないということにも。あとは、信頼を得るには、さっさと自分で何かを始めたちゃったほうが早いです。既存の仕事をこなしながらみんなの意見を聞いているうちにあっという間に任期終了、ということも十分にあります。


なるほど、地域を元気にしようというのは一体何で元気にしようかと「見える化」が出来ていない部分があります。物凄く抽象的な考え方ですよね、確かに熱意があるというか「自分はこうすれば良いと思う!」と自信を持って来ても受け入れる側が求めていなければ全く意味がありません。

よく例えに使いますが、シャッター通りの活性化と言って空き物件対策を一生懸命しようとしている地域があったとします。よかれと思って色々アイデアを出したり学生と一緒にワークショップをしたりと

様々な方法論で答えを見つけようとし そして提案して行きます。 が、しかし もし「持ち主がお店を貸したくない」と思っていたらどうでしょうか。 商店街の場合、お店の上に住んでいらっしゃる方も多いです。年だからゆっくり年金とかで暮らしていきたいし知らない人が下で商売されるのもなんだか嫌だな、って思う人も中にはいるという事なんです。地域にニーズがないものを一生懸命何かしてもそれはズレが生じてしまうんです。お祭りとかもそういうズレがあったりして修正に困ってしまうケースもある地域では起きていました。地域も人も考え方も全て「対」ですから片方から見ると間違えてしまう事があります。今回の場合 地域おこし協力隊というのは 自分の意見を出す前に まずは「地域を知る」ことから始めなくてはなりません。 そもそも地域おこし協力隊は「遊び」ではありませんから この辺りを間違えない様に僕らもフォローが出来ればと思います。(飯倉)